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釘調整の違法性、釘点検の重要性

2022.09.12

パチンコ店で釘を曲げて営業停止処分となったことが業界で話題となりましたが、そもそも釘を曲げる行為がどういったものなのか、何故違法なのかを考えてみましょう。 パチンコ店は許可営業ですので、あくまで法令に則り営業することを前提として営業が許可されています。 多数ある法令の中で今回は釘の調整と釘の点検の違いや、何故違法なのかを解説していきます。

釘曲げ(調整)は何故違法?

ここで言う釘調整とは、利益を調整するために釘の状態を導入時から不正に改造することで営業する行為を指していますが、何故違法になるのでしょうか。

各都道府県の「検定」を通過できた台のみがホールに並んでいます。ここでいう「検定」とは、保安通信協会の試験機関による型式試験を通過した後に行われる試験で、遊技台はこの「検定」に合格して初めてホールに並ぶことができます。

この「検定」に合格した状態のままホールに並ぶことが条件なので、釘が曲がっていたり、本来入っていない基盤が入っていたりする状態はいわゆる「違法改造」とみなされます。

 

釘の調整と点検の違いは?

「調整」と「点検」では大きく異なり「点検」はむしろ違法性がないかを文字通り「点検」することにも繋がります。

釘も金属なので、遊技されるうちに曲がってしまったり折れてしまったりするので、導入時にメーカーから配布される釘確認シートを基に確認することで、曲がってしまった釘や折れてしまっている釘の確認ができるからです。

 

釘が触れないパチンコ機も登場

スマートパチンコと言われる釘が一切触れない仕様の遊技機も登場しており、業界全体が変わっていく1つの大きな出来事であるとも言えます。

昔は釘師と言われる、釘の調整で利益を調整できるプロが存在していたことも事実です。

業界全体の更なる改革や、見直しをしながらより世間に認知されていくことが業界にとって1つの大きな課題とも言えます。

 

正しい釘の状態とは

しかし毎日釘確認シートと見比べながら正しい位置にあるのかどうかを確認するのは現実的ではないので、行政からの指導内容は「概ね垂直であること」とされていて多少の劣化による曲がりなども考慮されているようです。

釘確認シート自体は、盤面全体が印刷されている透明なシート(一部だけのものもある)を台に合わせることで確認できるようです。

このシートはメーカーから配布されてホール保管になるので、警察の検査時などに「釘確認シートにて確認」なんてことにもなりかねません。

 

まとめ

パチンコ業界は今までは暗黙の了解でやってきたことが、通用しない業界へと変貌してきました。

暗黙の了解でOKになっているといった曖昧な基準のままの業界では、クリーンで世間に認知されていくことは難しいのかもしれません。

今後のパチンコ業界の発展の為にこういったグレーな基準を白黒はっきりさせていかなければいけない時代が来たのかもしれません。

 

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