日本の法律では賭博は違法行為であり、競馬、競輪といった国営のギャンブル以外の賭博行為は全て違法とみなされます。 しかしパチンコユーザーの方は「〇〇円勝った!」「〇〇円負けた!」と言った会話を必ず聞いたことがあると思います。 パチンコは違法ではないと国会で言及されたこともありましたが、どのような仕組みで成り立っているのでしょうか? 今まで何度も話題になった換金問題と併せて解説していきます。
日本で賭博行為は違法
ご存じの通り、日本では賭博は全面的に禁止されています。
たまにニュースなどでも話題になりますが、職場の同僚とお金を描けてカードゲームをしていて捕まるといった事件は今も昔もなくなりません。
では、一見違法に見えるパチンコ店はどのような仕組みで成り立っているのでしょうか。
三店方式
パチンコ店は三店方式と呼ばれる仕組みの中の1つであり、あくまでパチンコ店は出玉を他の景品と交換しているだけの場所です。
交換した客は「景品交換所」と呼ばれる場所で手に入れた景品を、現金と交換して初めて換金となります。
その後「景品問屋」が「景品交換所」から景品を買取り、パチンコ店に納品すると言った流れでパチンコ店は景品の換金には関与していないという仕組みです。
このような仕組みになったのにも理由があります。
三店方式の成り立ち
昔、パチンコの出玉は今で言う一般景品としか交換することしかできませんでした。
パチンコで遊びつつ、景品であるタバコなどの一般景品を狙える、ほんのささやかな娯楽の1つでした。
しかし、パチンコ台の性能が高くなってくるにつれて1分間に球を打ち出すことができる数も増えると同時に、ギャンブル性が高くなることで、獲得できる一般景品の量も増えました。
ユーザーは大量に獲得した景品の処分に困るようになり、そこに目を付けた反社会勢力が出現して、タバコを現金で買い取るようになりました。
反社会勢力は買い取ったタバコを、定価より安い値段でパチンコ店に売ることによって、ユーザーから買い取った金額との差額で儲けが出る仕組みです。
ユーザーは不要なタバコを現金化することができて、パチンコ店は定価より安い値段でタバコを仕入れることができますが、反社会勢力の資金源となってしまいました。
当初はユーザーも喜んで交換していましたが、この行為が当たり前になってくると、交換する時の金額に対して納得がいかず一般景品を売らないユーザーが出てきてトラブルになることが増えてきました。
このように環境のクリーン化を図るために産まれたのが「三店方式」です。
換金問題の今後
ギャンブル依存症や子供の車内放置などが度々起こるので、業界全体のイメージの悪さや、パチンコ店の近隣に景品交換所がある歪な構図などから、換金行為が目の敵にされて度々問題視されてきました。
カジノ法案の制定などにより、パチンコに関する風営法などの改正なども考えられますが、現状違法行為ではないと国会でも認識があったように、レジャー娯楽の1つとして楽しめる環境やユーザーの認識作りが必要なのかもしれません。