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【パチンコ業界の基礎知識】新台入替について解説します

2022.11.01

パチンコホールの店頭で、「〇月〇日新台入替」「新台大量導入」「エリア最速新台入替」という旗やポスターを目にしたことがあるのではないでしょうか? 新台入替とは、文字通り新しい機種のパチンコ台を古いパチンコ台と取り換えることです。ではそれはどのような理由で行われているのでしょうか?この記事で“新台入替”の目的などについて、ホール側目線の解説をしていきたいと思います。

 

<新台入替の目的>

「新台入替!11月14日AM9:00OPEN」

新台を設置すればお客様のご来店が期待できます。話題の最新パチンコ台はお客様も早く打ちたいと思っているからです。そこでホールは、新台入替で人気(稼動)が落ちてきた古いパチンコ台を最新機種のパチンコ台に取替えます。

その際は他ホールより少しでも早く取替えようとします。そして「エリア最速新台入替」などの謳い文句でお客様にアピールをするのです。

 

ホールが新台入替を行う目的は次の通りです。

〇他ホールのお客様にご来店してもらう。

〇自ホールのお客様を固定化する。

〇売上・利益の向上を図る。

逆に新台入替を行わないと、お客様を他ホールに取られてしまうことになります。

 

<新台の機械代>

最近の台は高度な演出がなされているため機械代は昔と比べてかなり高くなっています。機種にもよりますが機械代は50万円前後がひとつの目安です。さらに最新の技術を駆使した新台になるともっと高額になります。また入替をシマ単位で行う場合は数百万円から、場合によっては数千万円の投資額が必要となるのです。

 

新台入替というと昔は半年に1回程度でした。しかし最近はメーカーの新台発表ペースが早くなっていて、人気機種でも1年もたてば新作が発表になります。その結果、ホールでは月に1回は新台入替が行われている状況なのです。

 

こうしたことからホールは入替資金の負担に頭を悩ますことになります。したがって新台入替ができるのは、それだけの資金を持っているホール会社ということなのです。資金的に苦しいホール会社や個人経営のホールの中には、新台入替ができないというところもあります。

 

しかし最近では、新台入替を慎重に行い費用を抑えていくという動きも見られるようになってきました。

 

※この記事で述べている新台入替とは別に、規則上の理由で入替を行わなければならない場合があります。その際に入れ替えるのは新台の場合もあれば他の旧台の場合もあります。

 

<新台入替の作業スケジュール>

入れ替えは1日店休日を使って行います。原則として営業時間中に入れ替え作業はできません。なぜなら警察の立ち合いが必要だからです。そのため閉店後に古い台を撤去し、店休日に新台の設置と警察の立ち合いを行っています。

 

しかし地域によっては店休日を使わないで、翌日夕方に新台をオープンするホールがあります。これは夜中に入れ替え作業をすべて終わらせて、翌日に警察の立ち合いを行うのです。そして立ち合い終了後の夕方からオープンをさせます。

 

<新台入替のメリット>

話題の新台ならお客様も「打ちたい」と思っているため、導入後しばらくは高い稼動が期待できます。もちろん新台といえども回らなければお客様は離れていってしまいます。そのため、しばらくは甘い使い方をすることで高い稼働を維持するのです。こうして売上・利益増を図り、新台入替のコストを回収します。

 

あるいは、逆に導入時の高い稼働のうちに渋い使い方をすることで利益を確保して、新台入替のコストを回収するという方法もあります。そして最近ではその傾向が強いようです。

 

どちらにせよ新台入替のコストをいかに回収していくのか、ホールの重要な課題になります。

 

<まとめ:担当者の腕の見せどころ>

以上、新台入替について解説をしました。

 

どのような機種の新台をどれだけ導入するのか、甘い使い方をするのか・渋い使い方をするのか、まさに担当者の腕の見せどころと言えます。担当者というとホールの店長を想像しますが、ホール会社では本部スタッフで決めている場合がほとんどのようです。

 

そしてどのような新台入替を行うのか、「地域最大導入」「最速導入」などでそのホールの特色を出し、他ホールとの差別化を図ります。

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